| 2025年03月14日 |
| 北大、国内に約半世紀ぶり珍外来種発見 |
| 【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:北海道大学 |
北海道大学総合博物館の首藤光太郎助教らの研究グループは、北海道厚真町と石狩市で、国内で約半世紀ぶりにモウコムカシヨモギの生育を確認し、生育環境から外来種と推定されること、また今後の分布拡大に注意が必要であると発表した。 モウコムカシヨモギは、国内では約50年前に一度だけ室蘭市で採集記録のある植物で、当時から外来種と推定されていたが、分布の実態は曖昧だった。研究グループは2022~23年に、厚真町と石狩市で、それぞれ見慣れない植物を発見した。首藤助教がこの植物を検討した結果、本種と同定した。 生育地はすべて海岸に近い人為的影響の大きい環境であり、やはり外来種と思われる。発見した厚真町の海岸では、本種が地面を埋め尽くすように繁茂していた。塩性湿地をはじめとした希少種が集中する湿地を主な生育環境とすることから、湿地生態系への影響が懸念される。今後分布が拡大する可能性があり注意を要するため、見かけた場合、速やかに相談してほしいと同大研究グループではいっている。 なお、同研究成果は3月7日発行の「Acta Phytotaxonomica et Geobotanica」(日本植物分類学会学術誌)に掲載された。 ◆問い合わせ先 北海道大学総合博物館 助教 首藤光太郎氏 (Tel) 011-706-4508 (Fax) 011-706-4029 (詳細) https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/250313_pr2.pdf |