| 2025年04月10日 |
| 資生堂、農工大と紫外線防御の新技術開発 |
| 【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:資生堂 |
資生堂は10日、東京農工大学の稲澤晋教授( 応用化学 )と共同で、ミネラルサンスクリーン(ノンケミカルサンスクリーン)の処方について、紫外線散乱剤が肌の上で最適な分散状態に変化する技術を世界で初めて開発したと発表した。これにより、高い紫外線防御力を発揮しながら、透明で均一な防御膜を形成する新しい日焼け止め製剤を提供することが可能となった。 これまでミネラルサンスクリーン処方の課題だった塗布後の白浮きを軽減させ、紫外線散乱剤が肌のキメまでムラなくフィットするため、紫外線防御力は本技術未搭載の場合と比較して最大2.2倍を実現した。 また同技術は、日焼け止め製剤の開発で、従来タブーとされてきた「凝集」状態(紫外線散乱剤の粒子が集まって繋がった状態)をあえて使い、肌の上で均一な分散状態へと徐々に変化させることで実現する。 ふつう「凝集」状態は、機能が低下するため敬遠されるが、逆転の発想により日焼け止め技術の新たな価値へ転換することができた。 次世代ミネラルサンスクリーン技術の特長は (1) 肌への塗布後、空気に触れることで分散状態が変化する (2)逆転の発想で紫外線散乱剤を凝集させた設計となっているの2点。 引き続き日焼け止めだけでなく下地などの化粧品カテゴリーにも積極的にチャレンジしていく方針だ。 (用語の解説) ◆ミネラルサンスクリーン : 物理的なバリアを作ることで、肌の表面から紫外線を反射・散乱させるのに対し、てケミカルサンスクリーンは紫外線を吸収し、熱に変換することで肌のダメージを防ぐ方法をいう。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1744267571.pdf |