2025年04月11日
沖縄の世界自然遺産地域からカラマツの新種発見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:なし

 東北大学、琉球大学、九州大学などの共同研究グループは10日、沖縄島北部(やんばる地域)の世界自然遺産地域からカラマツの新種を発見し、「ヤンバルカラマツ」と命名したと発表した。研究グループはほかに(一財)沖縄美ら島財団総合研究所、河原学園・人間環境大学、昭和医科大学を合わせた計6者で構成。

 この植物はこれまで、キンポウゲ科のアキカラマツとされていたが、今回の研究で同地域に固有の新種であることが判明した。
  キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草アキカラマツは、ユーラシア大陸全域のほか、日本では北海道から本州、四国、九州に分布しており、1997 年には沖縄島北部の世界自然遺産地域からも報告されていた。だが、形態比較や遺伝子解析などの結果から、同地に生殖する「アキカラマツ」は新種であることがわかり、今回、「ヤンバルカラマツ」として記載された。本種は、沖縄島の1地点からしか生育が確認されておらず、個体数も50株以下と極めて少ないことから、緊急の保全対策を講じる必要性があるとしている。
 本成果は、2025年3月28日に植物分類学の専門誌「Phytotaxa」にオンライン掲載された。
 
ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20250410_04web_yambaru.pdf