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2025年04月14日 |
北大「選ばれた神経だけが強くなる」 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:北海道大学 |
北海道大学医学研究院の山崎美和子准教授らの研究グループは11日、脳が発達過程で重要な神経接続を選び取り、不要なものを除去する「神経回路の精緻化」に着目し、小脳プルキンエ細胞―登上線維シナプスの構造的強化を明らかにした。それによって「神経経路の選別の仕組みの解明」に寄与するとともに「選ばれた神経だけが強くなる」と結論付けた。 出生直後のマウスは、複数の登上線維が一つのプルキンエ細胞に接続しているが、生後7日頃から「勝者」となる1本が選ばれ、他の登上線維を退けて樹状突起へと移行し始める。 今回研究には、連続電子顕微鏡法を用いて「勝者」登上線維シナプスの微細構造を3次元的に可視化た。免疫組織化学により、分子の分布を解析した。その結果、「勝者」登上線維は細胞体及び樹状突起の両方で、より広く複雑なシナプス構造を形成しており、AMPA型グルタミン酸受容体の発現が顕著に高いことが分かった。さらに、神経伝達物質の放出に関与するRIMという分子は、「勝者」登上線維が形成する樹状突起シナプスに特異的に高発現していた。 これらの成果は、神経回路において「選ばれた接続」がどのようにしてさらに強くなり、最終的に他の接続を上回るのか、その構造的・分子的基盤を示すものとなった。 同研究成果は4月10日公開の「The Journal of Neuroscience」誌に掲載され、表紙でも紹介された。 <用語の解説> ◆プルキンエ細胞 : 小脳に存在する?型の神経細胞で、全身の運動の制御やバランスの維持に重要な役割を担う。 ◆登上線維(Climbing fiber, CF) : 小脳にある神経線維で、プルキンエ細胞に強力な入力を与える特殊な神経回路。生後の発達期に1本が選ばれて強化され、他の線維は除去される。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/250411_pr.pdf |