2025年04月14日
阪大、隠れた端子位置を電気伝導測定で特定
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:大阪大学

 原子数層のナノシートでは従来の結晶とは異なる多彩な電子特性が見いだされ、正確な電気伝導測定への期待が高まっている。少なくとも4本以上の電気信号線で構成される多端子を用いることで、正確な電気伝導を測定できる。しかし、極低温や真空などでは電気伝導測定用の多端子の位置を確認することが難しく、高額で大型な装置を用いる必要があった

 大阪大学 大学院情報科学研究科の庵智幸助教( 現宇宙航空研究開発機構 )と、東北大学国際放射光イノベーション・スマート研究センター(SRIS)の湯川龍准教授らは11日、シート上に置かれた多端子からの電気信号から、各端子の正確な位置を特定する新しい手法を開発し、数学的証明と実証に成功したと発表した。
 同手法により、測定装置の小型化や環境に依存しない計測が可能となり、ナノシートの開発や地質調査など多様な分野への応用が期待できる。
同成果は3月25日に学術誌「Physical Review Applied」に掲載された。

<用語の解説>
◆多端子 : 今回研究では試料に接触させ電気伝導測定を行うための端子で4本以上のものを多端子とした。

(詳細)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2025/04/press20250411-01-probe.html