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| 2025年04月21日 |
| 九大、「老化・自己免疫疾患」の仕組み解明 |
| 【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:九州大学 |
九州大学 生体防御医学研究所の馬場義裕教授らの研究グループは19日、これまで不明だった自己免疫疾患の病態に寄与する病原性B細胞(Age-associated B細胞 ABCs )の発生や維持の仕組みを世界で初めて明らかにしたと発表した。 老化や自己免疫疾患において病気を悪化させる特殊なB細胞であるABCsがどのように発生し、維持されるかは不明だった。 馬場教授らは今回、自己抗原にさらされたアナジーB細胞が、持続的なBCRシグナルでABCsに分化することを解明した。ブレーキ役の遺伝子Nr4a1も特定した。 病原性B細胞の選択的除去を可能にする新規自己免疫疾患治療法の開発につながると期待される。 同研究成果は4月19日に、米国の科学雑誌「Science Advances」に掲載された。また研究はAMED-CREST等の助成を受けた。 <用語の解説> ◆ABCs Age-associated B cellsの略語で、老齢マウスの脾臓で見つかった特殊なB細胞サブセット。SLEや関節リウマチなどの自己免疫疾患の患者に多く検出され、病態形成に関与していることで注目されている。 ◆アナジーB細胞 T細胞からのシグナルを受け取らず自己抗原からの弱いシグナルのみを持続的に受け取った自己反応性B細胞は、抗原に対して応答できない状態で体内に一定数保持されている。この状態の細胞をアナジーB細胞と総称する。 ニュースリリース参照 https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/1244 |