2025年05月07日

三洋化成「創傷用シート」薬事承認取得

【カテゴリー】：ファインケミカル 【関連企業・団体】：三洋化成

三洋化成工業は7日、京都大学 医学部附属病院（ 森本尚樹 教授）と共同開発した、新規の創傷治癒材「シルクエラスチン 創傷用シート」が薬事承認を取得したと発表した。同製品は科研製薬（本社：東京都文京区、堀内裕之社長）に日本国内における独占販売権を付与しており、同社が販売を担う。なお、同製品は、日本初の遺伝子組み換え技術を用いた医療機器となる。 　やけどやケガ、皮膚がんの切除などで皮膚が欠損した場合、通常の治療では治りにくい「慢性創傷」（難治性皮膚潰瘍）と呼ばれる傷が発生することがある。糖尿病、静脈還流障害、床ずれ、膠原病などさまざまな原因で引き起こされる。こうした創傷の治療には、創面を湿潤に保ちながら、細菌感染を防ぐことが重要だが、治癒に時間がかかるため細菌感染のリスクも高く、感染してさらに治癒が遅れるという悪循環に陥りがちだ。 　同社は、このような治りにくい慢性創傷の治癒を目的として今回、京大病院と共同で新しい治癒材を開発した。吸収性創傷被覆・保護材として発売する。既存治療に奏功しない難治性創傷にも適応できる。 ニュースリリース参照 https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1746584903.pdf