| 2025年05月16日 |
| 科学大など、PTFEのマテリアル・リサイクル法開発 |
| 【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:東北大学 |
東京科学大学の火原彰秀教授、京都大学の長谷川健教授、東北大学の加納純也教授らの研究グループは15日、従来困難だった、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の新しいマテリアル・リサイクル法を開発したと発表した。 代表的なフッ素ポリマーであるPTFEは、撥水撥油材料として日常生活器具や半導体加工現場で利用されている。 PTFEは、有機フッ素系材料として化学的に安定し耐摩耗性や耐腐食性に優れるなどの特徴を有する一方、加工性やリサイクルが難しいという課題があった。 研究グループは今回、安価な材料として塩化ナトリウム(NaCl)を用い、PTFEとNaClの混合粉末を乾式ボールミリングにより、PTFEの分子鎖集合を“ほぐす・ゆるめる”ことのできる手法を開発した。 分子鎖集合がほどける様子をX線回折法や赤外分光法により明らかにするとともに、分子鎖集合がほどけることがリサイクル過程につながることを固体ペレットの焼結によって実証した。 同研究成果は4月28日付の「Bulletin of the Chemical Society of Japan」に掲載された。 <用語の解説> ◆マテリアル・リサイクル法 :材料を化学的に分解せず、主に機械的操作により再利用する方法。 ◆ボールミリング :円筒形容器にボールと粉体を入れ、その容器を回転させることにより、機械的に粉体にエネルギーを与える方法。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20250515_02web_PTFE.pdf |