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CHEMNET TOKYO

2025年05月20日
広島大など 世界初、理論上の“らせん構造”実現
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:広島大学

 広島大学は19日、同大学の「持続可能性に寄与するキラルノット超物質国際研究所(WPI-SKCM2)」の佐藤弘志特任教授らの共同研究グループは19日、理論的には可能とされながらも、これまではっきりと確認できていなかった人工アミノ酸由来の“αヘリックス構造”(らせん構造)を、初めて結晶構造として明らかにすることに成功したと発表した。
 
 同研究には理研・創発物性科学研究センター(CEMS)の相田卓三グループディレクター(東京大学卓越教授)らも参加。分子が自己組織化してナノサイズのチューブ構造を作るという新しい材料設計の可能性を示すとともに、通常は不安定で安定に取り出すことが不可能な化学種をネットワーク構造に埋め込むことで安定化できるという新たなコンセプトを提示した。
 本研究は、化学雑誌「Journal of the American Chemical Society」の掲載に先立ち、オンライン版に5月15日に掲載された。

<用語の解説>
◆ αヘリックス(アルファヘリックス) :
タンパク質の中でよく見られる、らせん状の立体構造のこと。髪の毛を巻いたような形で、アミノ酸の鎖がきれいに折りたたまれてできている。





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