2025年05月26日
三井化学、三フッ化窒素(NF3)事業から撤退
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は26日、100%子会社の下関三井化学(本社:山口県下関市、余川尚和 社長)が製造する三フッ化窒素(NF3)事業について、収益見通しが立たないため撤退を決めたと発表した。2026年3月末限りで生産を停止し、同年内に販売を終了する。

 NF3は、半導体・液晶製造装置のクリーニングガスとして使用されるが、このところ海外品との価格競争が激しく、原料およびユーティリティ費用の増加、修繕費等のコスト上昇により、事業収益が悪化していた。これまで合理化・コストダウンに取り組んできたが、今後も収益を確保していくことは困難と判断した。
 
 同社は長期経営計画(VISION 2030)の中で、高成長・高収益な「グローバルスペシャリティケミカル事業」と、競争力ある誘導品を中核とした「サスティナブル・グリーンケミカル事業」の2つを事業の柱に据えた、真のグローバルスペシャリティカンパニーを目指すとしており、この観点からもNF3事業は将来的に適さないとの結論に達したもようだ。これによる同社グループの業績への影響は軽微。

三フッ化窒素事業から撤退
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1748239499.pdf

Mitsui Chemicals to Withdraw From Nitrogen Trifluoride Business
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1748239612.pdf