| 2025年06月03日 |
| 京大、生きた動物脳内で蛍光センサー組み立て |
| 【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学工学研究科の浜地格教授らの研究グループは3日、生きた動物脳内の特定受容体上で蛍光センサー分子を化学合成する新規手法を開発したと発表した。 生体内で天然のタンパク質を化学修飾・機能化することは、化学と生物学の境界領域の最先端研究を行う上で重要となる。研究グループでは、これまで遺伝子操作を伴わずに動物脳内の天然に存在する受容体を化学修飾する「脳内リガンド指向性化学」の開発に成功したが、導入できる分子種に限りがあった。今回、「脳内リガンド指向性化学」と「クリック化学」を組み合わせることで、標的受容体への多様な分子種の修飾を可能にした。 同手法により、シナプスの形成や可塑性に関与する脳内の分泌性プロテアーゼに対する蛍光センサーを標的受容体上で構築できた。このセンサーにより、生きている脳内の特定プロテアーゼ活性をセンシングできた。この成果は、脳機能の理解や脳神経疾患のメカニズム解明につながると期待される。 同研究成果は、2025年6月2日に国際学術誌「 Nature Synthesis 」にオンライン掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.t.kyoto-u.ac.jp/ja/research/topics/20250602 |