2025年06月11日
富士フ、ヒト型セラミド配合「単層リポソーム」開発
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:富士フイルム

 富士フイルムは11日、独自の浸透型単層リポソームに「ヒト型セラミド」を配合した「セラミド配合単層リポソーム」を開発したと発表した。また、同リポソームにおいて、皮膚のバリア機能*1の一つである肌内部の水分蒸散抑制機能が従来よりも向上することを確認した。
 同社は、スキンケア化粧品分野の研究開発で、皮膚への浸透性や皮膚のバリア機能を高める技術の開発に注力してきた。医薬品分野で培ったリポソーム技術をスキンケア分野に応用することで、皮膚を構成する表皮・真皮それぞれへの浸透性を高める独自設計の「単層リポソーム」2種を2022年に開発した。
 また、皮膚のバリア機能に関する分野では、肌内部の水分や、スキンケア化粧品に配合する成分を肌内部に留めるために、重要な役割を担う角層へのアプローチなどを研究している。

 今回、角層になじみやすいリン脂質で構成される「単層リポソーム」の処方技術を進化させ「セラミド配合単層リポソーム」を開発、肌内部の水分蒸散抑制機能を向上させることを確認した。今後、スキンケア化粧品の開発に応用していく方針だ。
 なお同社は、7月4日から開催の「第50回日本香粧品学会学術大会」で同成果を発表する。

◆皮膚のバリア機能 :肌内部の水分蒸散を抑制する機能や、外的因子(アレルギー物質、大気汚染物質など)の侵入を防ぐ機能のこと。

ニュースリリース参照
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1749609092.pdf