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2025年06月12日 |
日産化と産総研、除草剤の作用メカニズム解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:日産化学 |
日産化学と産業技術総合研究所(産総研)は12日、イプトリアゾピリドが新規骨格のHPPD阻害剤であり、水稲の強害雑草であるイヌビエ体内では分解されずに高い除草効果を発現するのに対し、イネ体内では速やかに分解され作物に安全であることを解明したと発表した。 イプトリアゾピリドは、既存除草剤の効果が低下した抵抗性イネ科雑草(ヒエ・アゼガヤ)に優れた効果を持つ同社創出の新規水稲用除草剤原体。 日産化学と産総研は、除草剤として新規なアゾールカルボキサミド構造を有する同化合物が、植物のカロテノイド合成に必要な酵素である4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害して薬効を発現することを解明した。結晶構造解析によりHPPDと特異的に結合することも明らかとなった。 HPPD阻害剤は国際的な除草剤抵抗性対策委員会(HRAC)でグループ27に分類されており、イプトリアゾピリドは水稲用茎葉散布型除草剤として初のグループ 27 への分類が見込まれる。また、水稲栽培における抵抗性雑草管理の新しいツールとして、これまでにない特効薬となることが期待される。 なお同研究成果は国際学術誌「Journal of Agricultural and Food Chemistry」(6月11日)に掲載された。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1749705694.pdf |