2025年06月12日
住化、バイオ原料スーパーエンプラ量産技術確立
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:住友化学

 住友化学は12日、バイオマス原料由来のモノマーを使用した液晶ポリマー(LCP)の量産技術の確立に成功したと発表した。今後、LCPの世界的プレーヤーとして、同技術に基づくバイオLCPの量産体制構築を急ぎ、2026年度中の顧客認定、27年度からの供給開始を目指す。

 LCPは、耐熱性と難燃性に優れたスーパーエンプラの一つで、スマートフォンなどの電子機器、自動車、OA機器など幅広い分野で用いられている。従来、その原料の多くは化石資源に由来してきたが、持続可能な社会の実現に向けて、バイオマス原料への転換が待たれていた。

 今回、技術確立したバイオマス原料を使用したLCPの製造プロセスには、製品中のバイオマス含有量が明確となる「セグリゲーション」方式を採用している。同方式は、バイオマス原料とそれ以外を完全に分離して管理するため、バイオマス含有量を明明示することが可能になる。
なお、バイオマス原料とそれ以外を混合し、投入したバイオマス原料の量に応じて製品の一部にその特性を割り当てる「マスバランス」方式もあり、同社はそれらのニーズにも対応していく考えだ。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1749705967.pdf