| 2025年06月18日 |
| 東北大、三世代7人家族158組のDNAメチル化情報構築 |
| 【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学の栗山進一教授( 災害科学国際研究所長 )はこのほど、三世代にわたる日本人家系158組の高品質なDNAメチル化データセットを構築したと発表した。 健康や疾患のリスクは出生前からの出生早期の環境が、その後の健康や病気のなりやすさに深く関係することが知られている。たとえば、妊娠中の母親の栄養状態や喫煙・ストレスなどが、生まれてきた子どもの将来の肥満、糖尿病、アレルギー、心疾患などのリスクに影響を及ぼす可能性があるとされる。 だが、ヒトを対象とした経世代解析は困難であり、複数世代にわたるDNAメチル化データと生活習慣情報を網羅的に整備したリファレンスは、これまでなかった。 研究チームは今回、三世代コホート調査に参加した妊婦から出産時に収集した新生児臍帯血、さらに妊婦本人と妊婦のパートナー(新生児の父)、新生児の祖父母の末梢血のDNAメチル化率を解析し、データベースとして公開した。 三世代にわたる日本人家系158組の高品質なDNAメチル化データセットを構築し、家系員ごとの平均値とばらつきをマルチオミックスデータベース(iMETHYL)に公開した。 <用語の解説> ◆DNAメチル化 : DNA分子がメチル基による修飾を受ける現象。とくにDNA塩基のひとつであるシトシンで生じる現象を指すことが多い。DNAメチル化状態は環境要因によって変化することがあり、DNAメチル化状態の変化は遺伝子の働きを変化させることがある。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20250612_02web_DNA.pdf |