2025年06月18日

積水化、東大などの「カーボン再生」NEDO採択

【カテゴリー】：行政/団体 【関連企業・団体】：積水化学工業

積水化学、東京大学、東京科学大学の3社は18日、NEDOに共同で応募した「水素を使わない高効率なカーボンリサイクル技術の開発」がNEDOプロジェクトに採択されたと発表した。 　 　気候変動問題が深刻化する中、温室効果ガスの一つである CO2の排出削減は世界共通の課題。CO2を分離回収して利用するCCU（Carbon Capture and Utilization）技術、つまりCO2を炭素資源として再利用し、燃料や化学製品に変換するカーボンリサイクル技術は重要技術として注目されている。 　炭素製品は自動車、建築、機械、電子部品など幅広い分野で使用されているが、炭素源だけでなく、その製造工程で化石燃料を多く消費するためCO2排出量が大きい。これをどう削減するかが課題となる。 　今回、積水化学、東京大学、東京科学大学の3者は、それぞれが有する得意技術を融合し、水素を使わずにCO2を原料とする導電性カーボン材を製造する技術の開発に共同で取り組むことにした。 ■3者の取り組みと役割 ・積水化学： （1）ケミカルルーピングCO?→CO反応技術開発 （2）プラズマ触媒CO不均化反応用触媒開発 （3）CO2→炭素材トータルプロセス設計 ・東京大学：マイクロ波加熱触媒CO?→CO反応技術開発 ・東京科学大学：プラズマ触媒CO不均化反応による炭素材製造技術開発 　今後3者は、同技術の社会実装に向け、2027年までに基盤技術の確立を目指すとともに、2030年代の事業化に向けて実証・検証を進める。また、持続可能な資源循環社会の構築と脱炭素社会の実現に貢献していく。 　 ニュースリリース参照 https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1750213066.pdf