1999年10月28日
三菱エンプラ、PC輸出価格は年内に3,000ドル目標
11月に200ドル/12月に300ドル引き上げへ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三菱エンジニアリングプラスチックス

 三菱エンジニアリングプラスチックス(MEP)は、ポリカーボネート(PC)の輸出価格について、トン当たり3,000ドル前後を目標に段階的に引き上げていく考えだ。同社によるとPCは当初の予想を上回る高水準で出荷が伸びているうえ、原料BPAの価格も高騰しており、コスト負担も拡大しているという。
 PCのアジア市況は、数量の拡大とともに主力用途であるディスクグレードを中心に下落傾向が続き、今年夏には2,300ドル台まで落ち込んだ。しかし、順調な需要の拡大に加え、アジア経済が回復に向かい始めたことから8月頃から反転、現在は2,500ドル前後まで回復している。
 同社は当初、年率10%前後の成長を予想していたが、現在は16~18%ペースで出荷が伸びており、今後はますます需給がタイト化する見通しとなっている。こうしたことから輸出価格の引き上げを実施するもので、11月には300ドル、さらに12月に200ドル引き上げ、年内には3,000ドル近辺まで持っていく考え。
 なお同社は、国内でも11月1日出荷分からキログラム当たり15円の値上げをアナウンスしており、ユーザーとの交渉を開始している。