2025年09月05日
伊藤忠、京大とiPS細胞培養キット展開で合意
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:伊藤忠商事

 伊藤忠商事は5日、京都大学iPS細胞研究財団と、同財団が特許取得予定の閉鎖型自動培養装置用の細胞培養キット「my iPSキット」の開発およびライセンス展開における同社のサポートについての基本合意書を4月24付で締結したと発表した。

 iPS財団は、最適なiPS細胞技術を国内外の研究機関・企業へ良心的な価格で提供することを理念に、2つの主要プロジェクトを推進している。
 「iPS細胞ストックプロジェクト」では、健康なドナーから提供された体細胞をもとに細胞調製施設にてiPS細胞を製造し、各種試験を経て臨床用として使える細胞のみを冷凍保存したうえで移植用細胞の原料等として提供している。患者ごとのオーダーメイドで細胞を製造する場合と比べ、時間や費用を大幅に削減し、迅速な提供が可能となり、既に米国を含む10以上の治験・臨床試験で使用されている。
 もう一つの「my iPSプロジェクト」では、様々な企業と共同研究を行い、手作業で製造されてきたiPS細胞を、閉鎖型自動細胞培養キット「my iPSキット」を用い培養時に細胞が外部環境に一切触れない自動製造法の開発を進めており、これにより大幅なコスト削減を目指している。

 伊藤忠は、化学品事業を通じて培ったノウハウを活かし、iPS財団に対し「my iPSプロジェクト」がより簡便且つ安全に実現するよう、その資材開発をサポートしてきた。今回、「my iPSキット」の開発に一定の目途が立ち、国内外への展開が見込まれる中、今後も最適な原材料選定や滅菌技術開発等の継続的な支援を行っていくことで合意した。
 
iPS細胞自動培養キットの開発・展開 基本合意書締結について
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1757051513.pdf

女性活躍推進資金「オレンジボンド」の発行について
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1757053391.pdf