| 2025年09月17日 |
| 北大、温暖化と高山生態系への影響調査 |
| 【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:北海道大学 |
北海道大学大学院の工藤岳特任准教授(地球環境科学)らの研究グループは16日、北海道大雪山系の高山帯2地域で12年間にわたる高山植物の開花時期とマルハナバチ個体数のモニタリングデータにより、気候変動がマルハナバチの個体群変動に及ぼす影響を解析したと発表した。 雪渓跡地の雪田群落は働きバチの重要な採餌場所だが、開花時期は雪解け状況により大きく年変動する。気温が1℃上昇し、融雪が10日早まると、高山帯全体の開花期間は9.2日短縮される。一方で、働きバチの出現時期は気温や融雪時期の影響を受けず、毎年8月上旬に個体数がピークに達する。そのため、雪解けが早く進んだ年には、開花ピークは働きバチ出現ピークよりも先行し、両者に「季節性のミスマッチ」が生じることが分かった。 マルハナバチの個体数は年変動が大きく、変動パターンは種や地域で異なる。夏の高温は高山性のマルハナバチ種に負の影響を及ぼし、猛暑の年には個体数が減少した。一方で、このミスマッチがもたらす影響は種や地域で異なっていた。高山帯に定住する短舌種のエゾオオマルハナバチは、ミスマッチの翌年に個体数が減少した。 今回調査で、温暖化により高山帯のマルハナバチ種組成が変化する可能性が示された。温暖化がマルハナバチと高山植物の共生関係を予測するには、地域性を考慮したモデルの構築が重要となる。 なお、同研究成果は8月23日付の「Oecologia」誌に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/2025/09/post-2056.html |