| 2025年09月25日 |
| 九大「脳内神経のコミュニケーション様式」解明 |
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九州大学 生体防御医学研究所の増田隆博主幹教授らの研究グループは24日、「脳内で働く神経・免疫細胞間コミュニケーションの新たな様式を解明」したと発表した。 脳は神経細胞や免疫細胞など多様な細胞で構成されており、それらの協調によって高度な機能を発揮している。だが、細胞同士がどのようにコミュニケーションを取り合い、脳の働きを支えているのかについては、まだ十分に解明されていない。 今回研究により、脳内の主要な免疫細胞である「ミクログリア」が、糖脂質の分解に必要なタンパク質を供給し、神経細胞で脂質代謝を助けていることが明らかになった。さらに、この仕組みがうまく働かないと脳内に異常な脂質が蓄積し、重篤な神経疾患である「 Sandhoff病 」の発症につながることがわかった。 一方で、Sandhoff病モデルマウスに正常な機能をもつミクログリア様細胞を導入すると、異常な代謝サイクルが断ち切られ、中枢神経のバランスが回復することが確認された。 今回の成果は、神経細胞と免疫細胞の新しいコミュニケーションの仕組みを示すとともに、Sandhoff病に対する新しい治療法の開発につながる可能性を示している。今後、この分子メカニズムの理解がさらに進むことで、難治性神経疾患に対する革新的な治療戦略の確立が期待される。 同研究成果は英国の国際誌「Nature」(25年8月7日)に掲載された。 <用語の解説> ■ミクログリア :脳内の主要免疫細胞で、細菌や死細胞を貪食して除去する能力を持ち、その一方で組織の恒常性維持に重要な役割を果たしているマクロファージの一種。 |