| 2025年09月25日 |
| 遺伝子の転写場所を可視化できるマウス作製 |
| 【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東京科学大学 |
東京科学大学 総合研究院の木村宏教授(細胞制御工学研究センター)をはじめ、九州大学、大阪大学などとの研究チームは25日、生きた細胞で遺伝子が転写されている場所を観察できる新しいマウスモデルを開発したと発表した。 遺伝子からmRNAを作る酵素であるRNAポリメラーゼIIが遺伝子を読み取る際に受けるリン酸化に着目し、これを認識する蛍光抗体を全身で発現するマウスを作製した。このマウスの各組織の細胞を超解像蛍光顕微鏡で観察することで、遺伝子が活発に読み取られている場所を可視化することができた。 これにより、これまで固定標本でしか見られなかった遺伝子が転写されている場所を、生きた状態の生体組織内でリアルタイムに追跡することが可能になった。 さまざまな組織における転写の場所を調べた結果、脾臓内の免疫細胞ではその種類に応じて転写の場所の数が大きく異なることが分かった。また、増殖する細胞は分化した細胞に比べて転写の場所が動きやすいことも明らかになった。本研究により、組織や細胞種に応じて転写の場所と動きが異なることが分かった。 今回研究で作製したマウスは、発生や分化、環境応答、老化、病態発症などに伴う遺伝子の転写制御機構の解明に有用であると考えられ、創薬や治療法開発への応用も期待される。 同成果は、8月13日付の「Journal of Molecular Biology」誌オンライン速報版に掲載された。 |