2002年03月01日
東芝、松下がディスプレーで新会社、有機EL生産も
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学、セイコーエプソン、大日本印刷、東芝、松下電器産業

 東芝と松下電器産業は来月1日に新会社・東芝松下ディスプレーテクノロジー(住友康裕社長)を設立、有機ELディスプレーを企業化するとともに液晶ディスプレー事業も統合することになった。
 
 有機ELは本年10月ごろから携帯電話用で月間50万~60万個の生産(東芝の埼玉・深谷工場が有力)を開始する予定。投資額は50億円近くに達するもよう。
 
 東芝はこれまでにフルカラー26万色表示できるも有機ELディスプレーの試作品を、発光素子に高分子系材料を使って作るなど企業化に向けての準備を進めてきた。
 
 一方、松下は早くから低分子系材料で有機ELディスプレーの研究を行ってきたが新会社が高分子系、低分子系のいずれの材料を使用するかは明らかにしていない。しかし、最近の技術開発動向が高分子系材料を重視していることからみて高分子系材料での企業化が有力視されている。
 
 高分子系材料は英CDT(ケンブリッジ・ディスプレー・テクノロジー社)が特許をもち、東芝、セイコーエプソン、大日本印刷、住友化学などがライセンスをうけている。
 特徴は真空蒸着設備を必要としない、高精細ディスプレーの生産ができる、大型パネル化が容易など。