2025年10月02日
ダイセル、世界最高水準の低誘電特性材料発見
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 ダイセルは2日、早稲田大学の小柳津研一教授らの研究グループと共同で、誘電正接 0.001未満という極めて低い損失特性を持つ新規低誘電特性材料の開発に成功したと発表した。
 硫黄原子と酸素原子を交互に配列する分子設計にも拡張し、170GHzという高い周波数のミリ波帯でも安定した低誘電特性を維持できることを実証した。

 近年、モノのインターネット (IoT ) や人工知能 (AI) の急速な発展に伴い、多量のデータを高速かつ高品質に伝送する技術への需要がさらに高まっている。だが、情報通信機器の回路基板に用いられる電気絶縁材料 (低誘電特性高分子材料) は、回路基板に流れる周波数が高くなるとともに伝送損失の増加を引き起こし、発熱によるエネルギー損失や品質劣化を招くという課題を抱えている。

 この課題解決のために、誘電正接の低い材料が必要となっている。
 今回研究ではポリ(フェニレンスルフィド) (PPS) 誘導体という構造に着目し、高周波電気信号への応答性を大幅に抑制することで、従来材料を凌駕する世界最高水準の低誘電特性を実現した。
 同材料は、0.001未満の誘電正接を実現しており、第6世代移動通信システム(6G)の実現に向けた高速・大容量・低遅延通信を支える回路基板材料として、また、AIサーバーなどの高速信号処理が求め<られる電子機器への応用が期待される。
 同研究成果は、科学雑誌「Communications Materials」(2025年8月16日)に掲載された。

 
<ニュースリリース参照>
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1759397674.pdf