| 2025年10月07日 |
| 北大、X線回折像で粒子の回転を調べる手法開発 |
| 【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:北海道大学 |
北海道大学大学院の相沢智康教授(先端生命科学研究院)らの研究グループは6日、時分割X線回折像からナノ粒子の回転を調べるる新たなX線活用手法を開発したと発表した。 高分子にナノ粒子を添加した複合材料は、ゴムやプラスチックなどの様々な材料として広く使用されている。これらの材料の柔らかさや耐久性は、内部に分散したナノ粒子の運動性、特に回転運動に大きく依存している。このため、ナノ粒子の回転運動を可視化する手法は、材料開発の上でも極めて重要だが、そのような運動を汎用的に観測する方法はこれまでになかった。 研究グループは今回、新しい手法として「Diffracted X-ray Blinking(DXB)法」を開発し、様々な高分子中のナノ粒子に適用した。X線回折強度の揺らぎを自己相関関数(ACF)で解析することで、ナノ粒子の回転運動を推定する。 この解析手法により、時分割X線回折像から高分子中のナノ粒子の回転運動を捉えることに世界で初めて成功した。さらに、これらの高分子の温度変化や相転移に伴うわずかなナノ粒子の回転運動の変化も可視化することに成功した。今回の成果は、高分子材料の粘弾性や相転移の機構をナノスケールで直接評価する新しい手法を提示するものであり、今後の高分子材料研究や新素材開発への大きな貢献が期待される。 なお、本研究成果は9月14日付の「Nano Letters」に掲載された。 |