2025年10月09日
北大、ジャンプ着地時のアキレス腱負荷軽減法
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:北海道大学

 北海道大学医学部 保健科学科の越野裕太助教らの研究グループは8日、ジャンプ着地動作時に股関
節を深く曲げる指導によって、アキレス腱負荷を安全に減少できることを明らかにしたと発表した。

 アキレス腱障害はランニングやジャンプを行う競技者に多く発生し、その予防やリハビリテーショ
ンにおいてはアキレス腱にかかる負荷の管理が重要とされている。研究グループは、ジャンプ着地時の指導方法の違いがアキレス腱負荷に与える影響を検討した。

 健常成人23名を対象に、5種類の着地指導条件(指導なしの自然条件、股関節を深く曲げる指導、膝関節を深く曲げる指導、着地音を抑える指導、足底の荷重位置を後方へ寄せる指導)で、両脚によるジャンプ着地を実施した。三次元動作解析システムと床反力計を用い、アキレス腱負荷の最大値と増加速度(負荷が加わる速さ)、床反力、下肢関節角度を算出した。

 アキレス腱負荷の最大値は、すべての指導条件で減少した。特に「股関節を深く曲げる」指導では他の指導よりも大きく減少し、同時にアキレス腱負荷の増加速度も減少した。「着地音を抑える指導」もアキレス腱負荷の最大値と増加速度を低下させたが、その効果は「股関節を深く曲げる」指導ほど大きくはなかった。
 一方、「足底の荷重位置を後方へ寄せる」指導では負荷の最大値は減少したが、アキレス腱負荷の増加速度や床反力はむしろ増加した。その結果、衝撃の強い着地となり、他の外傷・障害リスクを高める可能性が示唆された。

 今回研究の成果は、アキレス腱障害の予防やリハビリテーションに活用できる着地指導法を示すもの
といえる。特に「股関節を深く曲げる」指導が、安全かつ効果的であることを明らかにした。
 同成果は「Knee Surgery, Sports Traumatology, Arthroscopy」誌(8月29日公開)にオンライン掲載された。