| 2025年10月20日 |
| 広島大「人がいるだけで室内の空気は変わる」 |
| 【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:広島大学 |
広島大学 環境遺伝生態学分野の丸山史人教授らは、「人がいるだけで室内の空気は変わる」、「湿った場所には危険な菌が集中する」といった研究成果を発表した。住環境における微生物群集と健康影響の定量化を進め、「微生物多様性」と「エアロゾル中の病原性微生物の種類・量」に基づく新規指数を開発し、内空気質を評価した。今後、微生物と共生する健康的な暮らし・まちづくりの指針化を目指す。 研究には、同大東広島キャンパス内のゲストハウスを用い、1.5年間にわたり、居住者の有無、表面の乾湿、空気および室内表面の微生物群集(細菌・真核生物)の動態などを解析した。 その結果、居住者と表面の乾湿が群集構造の一次決定因子であることを示すとともに、相対湿度が特定細菌の増加と関連すること、季節変動が真核生物群集(花粉等)に強く作用することなどを明らかにした。 居住者がいる実験区では、いない実験区に比べて空調フィルターに付着するヒト由来の日和見菌(例:Streptococcus, Finegoldia)が3倍以上に増加した。 これらの知見は、空調フィルターの定期清掃、湿度管理、浴室等の湿潤部位に対する衛生対策の優先度付けに資する実証的根拠となる。 本研究成果は9月1日に学術雑誌「Environmental Microbiome」に掲載された。 <用語の解説> ◆日和見菌(ひよりみきん) 通常は健康な人に害を及ぼさないが、免疫力が低下した際に感染症を引き起こす可能性がある微生物。空気中や人体の皮膚・粘膜などに常在する。 |