2025年10月24日
北大、分光画像を「空間のつながり」で読み取る
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:北海道大学

 北海道大学の小松崎民樹教授らの研究グループは23日、大阪大学の藤田克昌教授、京都府立医科大学の原田義規教授らと共同で、ラマン分光計測に対して、化学的な周辺環境を表す新しい尺度を定義し、それに基づいた新しい解析手法の開発に成功したと発表した。光で分ベン子の情報を調べる「分光画像」に対し、まわりの化学環境の類似性に注目する解析法を開発した。従来の「形の観察」や「化学情報だけ」の分析で得ることができなかった情報を捉えることに成功した。

 この顕微鏡は、生体組織を光で調べて、「分子の種類や量」に関する情報を画像のように記録できる。ただし、従来の分析では「分子の種類そのもの」に注目するだけで、まわりの環境との関係はあまり考えられていなかった。

 研究チームは今回、各点の分子情報とその周囲との違い(空間不均一性)を数値化し、それをもとに組織を分類する手法を開発した。その結果、従来見えなかった病気の特徴や、化学的に目立たない異物を捉えることに成功した。この成果は、従来困難だった「信号が弱い物質」や「未知の物質」を見つけ出す道を開く。特に、アスベストやマイクロプラスチックの検出、腫瘍の中に局所的に存在する特殊な分子の発見などへの応用が期待される。
本研究成果は、10月13日公開の「Scientific Reports」にオンライン掲載された。

(詳細)
https://www.hokudai.ac.jp/news/2025/10/post-2100.html