2025年11月13日
信越化デバイス、世界最高の高耐圧達成
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:信越化学工業

 信越化学は13日、同社がが開発した300mm GaN専用の成長基板であるQST基板が、IMECにおける300mm GaNパワーデバイス開発プログラムに導入され、サンプル評価が開始されたと発表した。この評価のなかで、QST基板を用いた5μm厚のHEMTデバイスが、300mm基板として世界最高記録となる650Vを超える高耐圧を達成した。

 信越化学は、米国QROMIS, Inc.(本社:カリフォルニア州)のライセンスのもと、150mmおよび200mmQST基板ならびにさまざまな直径のGaN-on-QSTエピタキシャル基板を製造している。2024年9月からはQROMISと連携し、300mm QST基板のサンプル提供を開始した。

 さらに信越化学とQROMISは、IMECとの間でベルギーにあるIMECの最先端300mm CMOSファブ向けに300mm QST?基板を供給するための緊密なパートナーシップを確立した。IMECは、2025年10月に報告された300mm GaNパワーデバイス開発プログラムで、300mm QST?基板を使用してGaNパワーデバイスを開発すると発表した。650V耐圧品の開発を手始めに、1200V以上に開発を進め、AIデータセンター、産業用途、自動車用途向けに展開する。

 初期評価の結果、IMECは、SEMI規格を満たした信越化学の300mm QST基板上にAixtronのHyperion MOCVD装置を使用して、5μm厚の高電圧GaN HEMT構造を作製することに成功した。これはSEMI規格に準拠した基板において、650Vを大きく上回る800V以上もの破壊電圧の世界記録を達成し、優れた面内均一性を示している。
 この結果は、GaNの熱膨張係数に適合したQST基板が、大口径であってもGaNの結晶を成長させる性能を安定して発揮することを示している。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1763008925.pdf