| 2025年12月01日 |
| 北大、植物の病害抵抗性を弱める原因を解明 |
| 【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:北海道大学 |
北海道大学理学研究院の佐藤長緒准教授、奈良先端科学技術大学院の西條雄介教授らの研究グループは28日、植物が細胞内の栄養やエネルギー不足によって病害細菌への抵抗性が低下する仕組みを解明したと発表した。 世界で生産される農作物は病害により大きな損失を受け、大きな課題になっている。また近年は、高温や高湿度といった環境ストレス下で、植物の免疫活性が低下し、病原菌感染に弱くなることが知られているがそのメカニズムは不明だ。 研究グループは、モデル植物シロイヌナズナを材料に、細胞活動に欠かせない栄養である糖やエネルギーの不足により植物免疫活性が低下することを見出した。さらに、我々ヒトも含めた真核生物に保存された細胞内エネルギーセンサーであるSnRK1(哺乳類AMPK/酵母SNF1相同遺伝子)が、糖やエネルギー不足環境下での植物免疫ブレーキ役となっており、病害抵抗性遺伝子の発現を抑制することを発見した。 加えて、SnRK1機能を人工的に低下させた植物では、高湿度下でも高い免疫活性を示し、病害細菌への抵抗性が強化されることが示された。 これらの知見は、近年多発する異常気象下での植物の病害抵抗性の低下を防ぎ、安定した収量を得られる作物品種の開発に役立つことが期待される。 同成果は、Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America誌(11月26日)に掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/2025/11/post-2133.html |