2025年12月16日
北大、ゆっくり動く動物の行動を“見える化”
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:北海道大学

 北海道大学大学院 水産科学研究院の高木力教授らの研究グループは15日、ナマコの移動を長時間にわたって調べ、ゆっくり動く動物の行動を“見える化”する解析手法を確立したと発表した。

 音響テレメトリーとデータ同化手法を組み合わせ、これまで目視に頼っていたマナマコの移動を長時間かつ高精度で追跡する手法を確立した。特に放流後の移動分散行動については、これまでほとんど明らかにされてこなかった分野であり、今後の応用が期待される。

 さらに高木教授らは、フラクタル次元解析を用いることで、10月(夏眠期)と2月(成長期)における行動の「複雑性」や「活性度」を客観的に数値化し、マナマコが季節に応じて移動が活発なモードと抑制されたモードに切り替えることを定量的に明らかにした。

 今回研究は、行動が遅く、従来の追跡方法では計測が難しかった底生動物に対し、高精度の行動推定を実現する新たな解析技術の基盤を示すものとなる。この技術は、ナマコ類をはじめとする水圏の底生生物の行動評価、放流効果の検証、資源管理などへの応用が期待され、今後の沿岸生態系研究や水産振興に大きく貢献する可能性がある。
 なお、同研究成果は12月12日公開の「Scientific Reports」誌にオンライン掲載された。

ニュースリリース参照
https://www.hokudai.ac.jp/news/2025/12/post-2147.html