2026年01月05日
2026年 各界首脳年頭あいさつ(順不同)
製造産業局 土屋博史素材産業課長 
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:経済産業省

(はじめに)
令和8年の新年を迎え、謹んでお喜び申し上げます。
世界では、米国の関税措置や、米中欧をはじめ各国による自国優先の大規模な産業政策の展開など、自由主義経済に代わる新たな国際秩序が生まれようとしています。国内に目を向けると、賃上げや国内投資が約30年ぶりの高水準となり、名目GDPも600兆円の大台を超えるなど、日本経済に明るい兆しが現れています。
他方で、我が国は人口減少や少子高齢化という構造的要因に直面するとともに、世界的な資源価格の変動など、外部要因も重なったインフレ圧力などの多くの懸念も抱えています。
こうした状況の中、現下のマクロ経済環境を踏まえ、米国の関税措置などの国際秩序の変化に対応しつつ、事業者の皆様とともに「強い経済」を実現していくために、供給力の強化や輸出拡大も含めた成長戦略、産業の国際競争力強化の重要性がますます高まっています。

(危機管理投資・経済安保)
昨年10月に誕生した高市政権において、重要鉱物・部素材を含むマテリアル分野、航空宇宙分野、防衛産業分野など、危機管理投資・成長投資の対象となる戦略分野が示されました。マテリアル分野については、研究開発や設備投資の促進、サプライチェーン強靭化などを視野に、今後具体的な施策の検討を進め、今年夏頃を目途に成長戦略を取りまとめてまいります。
こうした投資を官民一体で推し進めることは、経済安全保障の観点からも重要であり、我が国の自律性・不可欠性を高めることにもつながります。
特に素材産業は、自動車や電機電子、医薬品・消費財、建設資材など、我々の身の回りにある多様な製品を供給する基幹産業です。サプライチェーンの要である素材産業において、技術の更なる優位性や重要物資の安定供給を実現することで、国内産業全体のサプライチェーンをより強靱化していく必要があります。経済産業省としても、引き続き産業界と密に連携しながら全力で取り組んでまいります。
また、レアアースや半導体等の重要な物資については、特定の国に過度に依存することのない強靭なサプライチェーンを構築するため、有志国と連携し、新たな供給源の形成を進めてまいります。事業者の皆様におかれましても、供給源の多角化を積極的にご検討いただくなど、特定の国に依存しない生産体制を構築していただきますよう、よろしくお願いいたします。

(GX)
GXの分野につきましては、昨年度、排出量取引制度を義務化する改正GX推進法が成立し、来年度から本格稼働します。昨年来、原単位の調整など、排出量取引制度の具体的な設計を議論してきましたが、来年度はいよいよ実行の段階です。経済産業省としては、その取組を一層進めるため、GX市場の創出に向けた取組、技術開発支援を進めるとともに、GX経済移行債を活用した、排出削減に資する製造プロセス転換や燃料転換の設備投資支援などを引き続き行ってまいります。

(おわりに)
最後になりますが、10月13日に閉幕した大阪・関西万博には、累計約2,900万人もの皆様に御来場いただきました。さらに、運営費収支についても最大280億円の黒字が見込まれるなど、大きな成功をおさめることができました。これもひとえに皆様からの多大なる御支援と、ミャクミャクへの温かい御愛顧のおかげです。心より御礼申し上げます。
新たな時代に向け、経済産業省としては、これまでに述べたような様々な施策を総動員し、産業界の皆様とも連携しながら、素材産業の成長のために全力を尽くしていく所存です。この新しい時代を迎えるにあたって、皆様の御健康と御多幸を、そして素材産業の更なる発展を祈念いたしまして、新年の御挨拶とさせていただきます。



<ニュースリリース参照>
素材産業課長
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1767236712.docx