2026年01月13日
広島大、メスのメダカの行動原理 解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:広島大学

 広島大学大学院の富原壮真助教、東京農工大学の馬谷千恵助教らの研究グループは9日、メダカのメスの性行動に対するモチベーションが、排卵周期と同期して変動することをつかんだと発表した。
 一般に魚類のメスが産卵するためには、卵巣に発達した卵がある状態でオスを受け容れるといったように、卵巣の状態と性的受容性を同期させることが重要となる。だが、卵巣の状態を脳に伝え性的受容性を制御する神経内分泌メカニズムの詳細は明らかではなかった。
 研究グループは今回、ゲノム編集技術を用いて卵巣の状態が異なるメスメダカを作出し、卵巣の状態の中でも特に「排卵が起きたこと」がメスの性的受容性の促進に寄与していることを明らかにした。また、メダカのメスを経時的に観察し、排卵と性行動が起こるタイミングを正確に捉え、排卵の直後から性行動が起こることを示した。さらに、卵巣において排卵時に分泌されるホルモンが脳内の神経細胞に直接受け取られることで、性的受容性が促進することを示唆する結果を得た。
 同研究により、魚類メスの性的受容性を促進する神経回路の理解が進むとともに、新たな水産増養殖法の改良に向けた研究につながると期待される。
 同成果は、英国科学誌「Journal of Neuroendocrinology」(1月9日)にオンライン公開された。