2026年01月16日
京大など、海洋下マントルに有機物発見
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:京都大学

 京都大学大学院理学研究科の三宅亮教授を中心とした高輝度光科学研究センター(JASRI)と高エネルギー加速器研究機構(KEK)の共同研究チームは、南太平洋タヒチ島で採取されたマントル捕獲岩中の包有物から、多環芳香族炭化水素を主体とする有機物を発見したと発表した。

 地球のマントル内部で生物とは無関係に有機物が合成されている可能性は古くから指摘されてきたが、海洋下のマントルに由来する天然のマントル物質からそのような有機物を検出した例は限られていた。

 研究チームは今回、放射光X線CTや顕微ラマン分光法などの分析手法を用いて、マントル捕獲岩中の微小な包有物を解析した。その結果、包有物内に多環芳香族炭化水素を主体とする有機物が、二酸化炭素や一酸化炭素とともに分布していることが明らかになった。
 
 本成果は、生物が関与しない有機物合成が、海洋下のマントルでも起こり得ることを示すもので、マントル内における有機物合成過程の全容解明に向けた重要な手掛かりとなることが期待される。
 同研究成果は1月14日に英国の国際学術誌「Scientific Reports」にオンライン掲載された。