| 2026年01月19日 |
| 北大、バイオマス由来糖類分解、触媒開発 |
| 【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:北海道大学 |
北海道大学触媒科学研究所の中島清隆教授らの研究グループは、植物の主要な構成成分であり自然界に豊富に存在するグルコースを原料として、炭素数4の希少糖であるエリスロース(ERT)と炭素数2の炭化化物であるグリ コールアルデヒド(GA)を高い選択率で合成できる新しい触媒反応系を開発したと発表した。 化学産業におけるCO2排出量の大幅削減を達成するためには、現在の化学産業を下支えしている炭素数2~4の炭素骨格をもつ汎用分子(エチレン、プロピレン、ブテン)を、非可食バイオマスをはじめとする再性可能炭素資 源から供給できる技術が不可欠。しかし、これまでバイオマス由来原料から汎用分子の基盤となる低級炭素化物を効率的に大量合成する有効な手法はなかった。 本研究では、グルコースのもつ特定の炭素―炭素結合を選択的に切断すること、及び反応性の高いERTとGAを安定に回収することを同時に可能にする新しい触媒技術を確立した。この手法は、従来は達成できなかった課題を克服し、グルコースから次世代の汎用分子となり得るERTとGAを極めて短時間で選択的に合成することを可能とした。本成果は、再生可能炭素資源の高度利用の基盤となり、カーボンニュートラル社会の実現に資する重要な要素技術となる。 本研究は、東北大学、名古屋大学、アイントホーフェン工科大学(オランダ)との国際共同研究として実施され、25年12月19日公開のACS Catalysis誌にオンライン掲載された。 |