1999年10月06日
PC、原料高騰で各社が20~24円の値上げ打ち出し
出光石化は海外向け輸出価格も200ドル引き上げ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:住友ダウ

 ポリカーボネート(PC)各社が相次いで値上げに乗り出した。日本ジーイープラスチックス(GEPJ)が10月25日出荷分から国内出荷製品(PC、PC/ABSアロイ)についてキロ当たり24円の値上げを打ち出したほか、出光石油化学と住友ダウも11月1日出荷分から20円の値上げを実施する方針を固めた。原料フェノール、アセトンおよびビスフェノールA(BPA)の高騰が主な要因。また、出光石化は中国、台湾向けを中心とした輸出価格についても同日出荷分からトン当たり200ドル引き上げる方針。
 PCはここ数年高成長が続いており、昨年多くの化学製品の需要が低迷したが、その中でも出荷は31万4,997トンと前年比7%増を記録している。一方で、主力用途であるディスクグレードを中心に市況は下落しており、今春以降の原料の高騰が採算に響いているのも事実。
 こうしたことから各社が値上げを打ち出したもので、残るメーカーも検討していると見られる。また今後は他のエンプラについても値上げが打ち出されると予想される。