2000年08月04日
呉羽化学工業、京葉モノマーのコストダウンを推進へ
旭硝子、丸善石油化学とさらなる関係強化へ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:旭硝子、クレハ、チッソ、丸善石油化学

 呉羽化学工業は、塩ビ事業の合理化による競争力強化を進めているが、旭硝子のPVC(塩ビ樹脂)生産委託に伴い物流面での一段の合理化、および原料VCM(塩ビモノマー)の供給元である京葉モノマーについて親会社の旭硝子、丸善石油化学と踏み込んだコストダウンについての協議を開始する。
 同社は、5月にチッソ・五井工場がPVC設備を休止したことに伴い、旭硝子のPVC生産委託を開始、順次移行作業を進めている。両社ともに関東地区を中心としたユーザーを持ち、搬送形態についてもほとんどがローリーによるものであるため、切り替え作業を進めながら物流面での具体的なコストダウンを模索していく。
 同社では、塩ビ事業の厳しい環境が続く中、錦工場では一昨年に運転要員をそれまでの1直4名から3名に削減するなど人員面にまで踏み込んだ合理化を押し進めている。ユーザーについても関東に絞り込み、グレードも最低数に削減、搬送も9割がローリー出荷とするなど考え得るコストダウンを全て実行に移している。
 こうした中で、一段のコストダウンを図るため、原料VCMのコスト問題について京葉モノマーの共同出資会社である3社と踏み込んだ議論を進め、さらなる関係強化を目指すことになるとしている。