| 2000年07月31日 |
| スチレン系製品のアジア市況、年初から激しい上下動 |
| 不確定の条件が多く見通しが困難 |
| 【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
スチレン系製品のアジア市況(極東スポット価格)は、年初から激しい上下動を続けながら推移している。このため各製品とも先行きの展開が不透明で、メーカーは一喜一憂する状況が続いている。 スチレン系製品は例年、中国などの旧正月明けの3月に需要期を迎え市況が上昇、夏に入ると不需要期に入り、市況が下落するというパターンが続いている。しかし、今年のアジア市況は3月に急落する一方で、6月から7月にかけて上昇するなど、例年と全く逆の動きを示している。 まず、3月に市況が下落した要因としては、スチレン系樹脂の主要原料であるSM(スチレンモノマー)において、アジア域内のメーカー数社で相次ぎトラブルが発生、需給バランスがタイト化したことが挙げられる。これにともないPS(ポリスチレン)やABS樹脂などの樹脂メーカーは、高騰するSMを買って樹脂を生産しても採算が合わないと判断、買い控えの動きが広がった。 次に、6月に入って反転、急上昇したのは、実質的な減産を行っていた樹脂メーカーの在庫が底をついてきた所に、下がっていたSMの価格に値ごろ感が出てきたため、SMの引き合いが集中したことが挙げられる。その後SMは7月前半こそトレーダーが買いためていた玉を放出したことから下がったが、7月後半から8月前半にかけては設備トラブルや定修期間の延長などもあって、需給がタイト化すると見られ、少なくとも750ドル前後で推移すると考えられる。こうしたSMの動きにポリスチレンやABS樹脂も反応しているものの、その幅は小さく、タイミングも遅れ気味であり、特にSMとGPPS(汎用ポリスチレン)のスプレッドは極めて小さい。 これ以降の見通しについては、9~10月にかけて各社の定修が集中するため上昇、10月以降は再び下がるが、年末には上昇するなどの見方もあるものの、「下期のナフサ価格は2万2,000円を切ることはない」、「米国のベンゼン価格が急上昇していることが気になる」など、予想に大きな影を与える要素も多く、実際には先行き不透明な展開が続くことになりそうだ。 http://www.c-nt.co.jp/cgi-bin/passFile.cgi?FILE=data/price/styrene>スチレン系樹脂極東スポット価格推移(グラフ) ※Eメール会員の方のみご覧になることができます。 |