2000年07月25日
ANの新プラントの操業、台・米ともに遅延
需給は引き続きタイト、市況も強含み
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 アクリロニトリル(AN)業界ならびに大手商社筋によると、台湾と米国で計画されていたANの大型新プラントの操業開始がいずれも大幅な遅れをきたしている。
 台湾における当初の計画は、FPC(台湾プラスチック)が今年5月から年産10万トン能力の第1系列の操業に入り、続いて8~9月には第2系列の10万トン装置も稼動を開始することになっていた。しかし、第1系列はいったん操業に入ったもののすぐに運転を停止して25日現在も休止状態が続いているという。その原因は明らかにされていないが、何らかのメカニカルトラブルが原因ではないかと見られている。第2系列の操業開始時期も同様に大きくずれ込むとの見方が関係筋の間には多い。
 一方米国では、ソルーシアが同25万トンプラントを今年6月に完成してただちに操業入りする予定にあった。しかし工事が大幅に遅れており、完工にはなおしばらく時間がかかる見通しにある。同国における化学プランントの建設ラッシュのあおりを受けて必要な建設要員を確保できない状態が続いてきたのが理由と見られている。
 このためANの国際需給バランスはひきつづきタイトな状況にあり、世界全体のANメ-カーの在庫量は適正規模の3分の1まで縮小している模様。
 それに伴い国際市況は引き続き強含みで推移している。アジア地域における最近のコントラクトものの平均C&F価格は、第2・四半期よりトン当たり50ドル前後高い950ドルに達している。