2002年02月25日
TDK、有機ELで大日本印刷と連携
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEC、TDK、出光興産、三洋電機、大日本印刷、パイオニア

 TDKは次世代ディスプレイの開発の一つとしてフルカラー有機ELの実用化研究に取り組んでいるが、有機EL部品について大日本印刷との共同研究に着手した。
 
 有機EL部品は発光層(素子)と電子輸送層(陰極)、正孔注入層(陽極)の三要素で構成される。
 
 大日本印刷では発光素に青、緑、赤の三原色を構成させる三色発光法の部品開発をパイオニア、NEC、三洋電機とそれぞれ共同開発、発光素に青色素子を使い色変換を行う仕組みで出光興産と共同開発を進めている。
 
 TDKと大日本印刷は発光素に白色素子を使いカラーフィルターで発光させる白色法を開発しているもよう。
 
 TDKは有機ELディスプレイをモノクロ、モノカラー用としてすでに商品化している。これらはステレオ用などに供給しているが、目下、パソコンやテレビ画面としての普及が見込まれているフルカラーディスプレイに有機ELを採用しようと実用化に力を入れているもの。
 
 有機EL部品としては発光素に高分子系素材を採用する企業がふえているが、TDKでは低分子系、高分子系のいずれであるかは明らかにしていない。
 
 高分子系は低分子系に比べ、真空蒸着が不要、複雑なマスク合わせ機構をはぶける、大型サイズができる、プラスチック基板への適用が可能などの特徴がある。