2000年06月08日

丸紅、台湾でTFT型LCDバックライト製造販売会社設立へ

台湾・華栄電線グループ、富士通化成と合弁

【カテゴリー】：原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】：富士通、丸紅

丸紅は7日、台湾の銅線・ケーブルメーカーの華栄電線グループおよび富士通化成との間で、台湾高雄市の臨広工業区内に、TFT(薄膜トランジスタ)型液晶用バックライトの製造・販売会社を設立することで合意した、と発表した。 　新会社の社名は「環宇光電科技」、資本金4億3,000万台湾ドル (約15億円) 、出資比率は華栄電線グループ70%、丸紅グループ20%(丸紅15%、丸紅台湾5%)、富士通化成10%。工場竣工は今年9月で操業開始は10月を予定している。 　新会社ではノート型およびデスクトップ型のバックライトを生産、主に台湾のTFT型LCD大手各社に供給する予定。3~5年後に年間330万台のバックライト生産、33億台湾ドル(約110億円)の売上を目標とする。 　台湾では昨年より、日本から技術を導入したTFT型液晶ディスプレイ装置製造工場の新設計画が相次いで明らかにされている。その結果、台湾国内において2003年初頭までに年間約2,000万台相当分(市場全体の約30%)のTFT 型LCD部材の需要が発生するものと見込まれている。 　一方、主要部材であるバックライトにつきましては、現状約80%が日本のメーカーによって供給され、一部が韓国や台湾に輸出されている。同社でも富士通化成と共同で数年前から韓国向けに、昨年末よりは台湾向けに出荷を開始している。 　しかし、バックライトの製造は基本的に各種シートの組込みなど、手作業が中心であることから、人件費・輸送費などの削減やより廉価な現地品原材料の入手が必要とされており、同社でも台湾において合弁会社を設立することに決めたもの。設計・製造技術に関しては、技術供与契約に基づき富士通化成が全面的に支援することになるとしている。