2000年05月30日
ヴイテック、PVCグレード統合年内の実現、下期中にめど
生産面では8月の川崎定修時に完了へ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:ヴイテック、東亞合成、三菱化学

 ヴイテックは、合理化の一環としてPVC(塩ビ樹脂)グレードの統廃合、最適生産体制の構築を進めているが、グレード数を現在の30から20弱への統合することについて、下期中には切り替えのめどをつけ、年内までに実現する方針だ。
 同社は三菱化学と東亞合成の電解、VCM(塩ビモノマー)、PVC(塩ビ樹脂)事業の合弁会社で、今年4月から営業を開始している。PVCの生産拠点は、東亞合成から移管された川崎に年産18万トン、三菱化学からの四日市11万トン、水島10万トンと東西3拠点に合計39万トン能力をもつ。
 初年度(12月決算)の黒字化を目指し、組織・人員のスリム化、最適生産体制の構築、グレード統合、物流合理化などで合計数十億円の合理化を進めている。
 グレードの統合では、品質面では両社の近似グレードの利点を一本化、統合を進めている。生産面では、両社が今までに古い系列を休止、生産系列を移行させてきたノウハウをもつことから、今回の合弁により最大限活用する。タイミングとしては、設備定修時に切り替えを実施、ユーザーの評価を受けるとしている。具体的には四日市が3月、水島5月、川崎が7~8月に定修を実施することから、すでに段階的にすすめており、川崎の定修時期に生産面での切り替えがほぼ完了するものと見られている。
 また、消費地立地での最適生産体制も進めており、とくに関東での大手ユーザーを持つ高重合度特殊品は、四日市のみならず川崎でも生産を行うことにしている。