2000年04月25日
タイ・ポリカーボネート、早ければ今月末にも稼動再開へ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三菱エンジニアリングプラスチックス

 ガス漏れ事故のため設備の稼動を停止していたタイ・ポリカーボネート(TPCC)は、一両日中にタイ当局が実施する安全確認のための立ち入り検査を受け、今月末から5月初めにも再稼動する見通しだ。
 TPCCの事故は3月6日に発生、設備(年産5万トン)への被害は軽微であったものの現地従業員1名が死亡した。その後タイ当局から原因を究明、改善するまで1ヶ月間の設備停止の指示を受け、その後4月上旬から2週間程度をかけて設備を修復、本日から明日にかけて当局の安全確認検査受けて問題がなければ、今月末にも稼動を再開する。
 この間PCを販売する三菱エンジニアリングプラスチックス(MEP)は、日本の鹿島(年産2万5,000トン)、大阪(2万5,000トン)、黒崎(1万5,000トン)および韓国の三養化成(4万トン)からの出荷で対応、ディスクグレード向けを除き、影響を最小にとどめた。
 PCのアジア市況は需給タイトな状態が続くなか、同社の事故直後から急騰、トン当たり3,000ドルレベルまで上昇しているが、再稼動の見通しが明らかとなったことで、落ち着いてくる見通しだ。