2000年03月27日
太陽東洋酸素、9月に日本炭酸を株式交換で事業統合/完全子会社化
完全子会社化~三菱化学の炭酸製品も含め統合
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本合成化学、三菱化学

 太陽東洋酸素、日本炭酸、三菱化学の3社は27日、ガス事業基盤の拡充強化のため、太陽東洋酸素と日本炭酸を事業統合することを決め、9月1日に株式交換により太陽東洋酸素が日本炭酸を完全子会社化することで合意した、と発表した。
 太陽東洋酸素と三菱化学は、競争が激化しているガス事業の基盤を強固なものとするためには、三菱化学グループで製造、外販している工業ガスについて、太陽東洋酸素に販売を集約していくことが望ましい、との共通認識のもと、三菱化学が保有している日興酸素株式、日本合成化学工業が保有してる日合アセチレン株式を太陽東洋酸素に譲渡することを通じて、酸素、窒素、アルゴンなどの工業ガス、プロパン、アセチレン分野における実質的な販売集約化を進めてきた。
 三菱化学は、自社で製造している液化炭酸ガス、ドライアイスなどの炭酸製品についても、これまで子会社の日本炭酸が外販していたが、このほどこれら販売集約による事業基盤強化の一環として、また日本炭酸としてもユーザーの自製化の動きなど事業環境が厳しさを増し、一層の合理化が必要であることなどから、太陽酸素との事業統合を決定したもの。
 統合は、当面日本炭酸名で炭酸の販売を継続したいこと、太陽東洋酸素と三菱化学の紐帯をさらに強化したいなどの理由により、株式交換方式を選択した。この株式交換により、三菱化学の太陽東洋酸素株式保有比率は現在の20.04%から26.73%に拡大する。また日本炭酸は三菱化学の連結子会社から外れ、太陽東洋酸素の連結子会社に移行する。
 また株式交換比率は太陽東洋酸素(完全親会社)1に対し、日本炭酸(完全子会社)1.13で、株式交換により額面普通株式1,243万株(額面50円)を発行する。なお太陽東洋酸素の資本金は145億2,000万円(3月27日現在138億9,800万円に、今回の株式交換により増加する6億2,100万円を加えたもの)となる。
 このほか業績への影響について、株式交換が9月1日のため、太陽東洋酸素の2001年3月期の中間連結業績への影響はなく、また通気連結業績予想については2000年3月期決算発表に含めて行うとしている。また今後は、太陽東洋グループにおける業務の効率化、業績の向上と安定化を期待する一方で、具体的な方針についてはさらにグループ内で協議したうえで決定していく方針。