2000年03月14日
VCM中国向け輸出価格、4月分は680~700ドルをアナウンス
原料価格高騰、定修入りで需給タイト化進む
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:ヴイテック、東ソー

 VCM(塩化ビニルモノマー)大手サプライヤーでは、EDC(二塩化エチレン)など原料の高止まり、相次ぐ定修による需給タイト感から、4月の中国向け輸出価格を3月比50ドルアップのCFR・トン680~700ドルでアナウンスを開始した。
 VCMは今月下旬から東ソー・四日市事業所が定修入りするのを皮切りに、5月には鹿島塩ビモノマー、京葉モノマー、ヴイテック・水島などで定修が実施される。こうした状況から日本国内でも急速に需給タイト感が強まってきており、4月以降の輸出余力減少が確実視されている。
 また、アジアでも韓国、台湾、タイ、インドネシアなど各国で、PVC(塩ビ樹脂)の国内需要が好調に推移していることもあり、輸出を削減する動きが顕著になってきている。こうした中、依然として中国からの旺盛な引き合いが続いており、日本メーカー各社では安定的な取引関係を継続するとの観点から、4月以降も供給を行っていくとしている。
 しかし、原料ではEDCが中東での定修などもあり一段の引き上げをアナウンスしてきており、4月分の日本着ベースのCFR価格は450ドル前後であるが、強含みでの展開が続くことが確実視されている。