2000年03月08日
新第一塩ビ、水島工場休止後の新供給体制にめど
一段の合理化、将来的な他社とのグレード生産受委託も模索
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:新第一塩ビ、大洋塩ビ

 新第一塩ビは、3月末に水島工場のPVC設備を休止、徳山、千葉両工場への切り替え作業を進めていたが、主要ユーザーの理解を得て新供給体制にめどを立てた。
 同社では水島工場の休止を控え、切り替え期間の対応のためグレード備蓄を行うことにしているが、ユーザーの評価にめどが立ったことから7月以降は新体制による供給へ移行させたいとしている。
 同社の水島工場は年産12万トン能力をもつが、徳山の12万5,000トン、千葉8万トンへの移行を進めるとともに、大洋塩ビに年間2万トン前後を原料VCM持込で生産委託を行うことを決めている。さらに徳山工場で段階的にデボトルネックを実施、今年秋に1万5,000トン、来年春に5,000トンの合計2万トンの増強で安定供給体制の確立を図ることにしている。
 同社では、4月からの新体制移行によって、こうした生産面の最適生産体制による合理化を進めるとともに、他社とのスワップも本格化させ、将来的にはグレードの受委託による相互メリットの追求も模索していきたいとしている。
 また、業界で焦点となっている商慣行の是正問題についても、期中決めを徹底させるよう働きかけていく方針。