2000年02月25日
三菱化学、電解製品の販売を4月1日からダイヤケミカルに移管
塩ビ事業再編に併せ、化成品事業の合理化加速
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:ヴイテック、東亞合成、三菱化学

 三菱化学は、東亞合成と塩ビ事業を統合、新会社のヴイテックを4月1日に発足させるが、か性ソーダ、塩酸など電解製品の販売については、同日を持って100%子会社のダイヤケミカルに移管することを決めた。
 同社の電解設備は水島事業所に年産11万6,000トン(か性ソーダ100%換算ベース)、黒崎事業所に3,500トンのほか鹿島電解35万4,000トンからも出資見合いの引取りを行っている。このうち水島の設備については新会社のヴイテックに移管するが、電解製品の販売についてはダイヤケミカルが引き継ぐことになる。
 同社の電解バランスは、水島では塩素はほとんどがVCM(塩ビモノマー)向けとなっているが、か性ソーダは外販が多くを占めている。一方、黒崎では塩素はPC(ポリカーボネート)樹脂原料向け以外に塩酸などの誘導品を外販、か性ソーダも外販している。
 移管後は、水島ではヴイテックが製造、黒崎では三菱化学が製造した電解製品について、販売をダイヤケミカルが行うことになる。
 ダイヤケミカルは、染顔料中間体などの販売会社として設立されていたが、1998年10月には三菱化学の可塑剤及び溶剤(DOP、DINP、アセトン、MIBK、ノルマルブタノールなど)販売の移管を受けており、商品の充実、販売の迅速化・効率化と販売経費の削減を行いながら、業容の拡大を図っている。
 同社では塩ビ事業の再編に併せ、か性ソーダ、塩素誘導品の販売をダイヤケミカルに移管することで、化成品事業の一段の販売部門の合理化を進めることになるとしている。