2000年02月23日
三菱東京製薬、「ノバスタン」が米FDAの承認取得へ
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:なし

 三菱東京製薬は23日、同社が開発した合成抗トロンビン剤「ノバスタン」(一般名:アルガトロバン)の導出先である米TBC社(Texas Biotechnology Corporation)が18日にヘバリン誘導性血小板減少症(HIT=Heparin Induced Thrombocytopenia)をともなう患者における血栓症の予防と治療向けの抗凝固剤として、米国FDAから承認決定可能通知書を受領した、と発表した。今後FDAとの間で指示事項について協議した後、正式承認を取得できる見込み。
 ヘバリン誘導性血小板減少症とは、動物由来の血液凝固抑制剤であるヘパリンを比較的長期に使用するケースにおいて、ヘパリン・血小板複合体に対する抗体が生成することで発症、軽症の場合は血小板の減少、重症の場合は新たな血栓を形成し、四肢の壊死、さらに死亡も高い頻度で発生すると言われている疾患。日本では比較的患者数が少ないと言われているが、米国ではヘパリン使用患者の数%に発生、医原病の一つと認識されている。
 「ノバスタン」は、トロンビンに対して可逆的、選択的で強力な阻害作用を示すことで血液凝固系活性化の最終段階であるフィブリンの血管内における生成を抑制する。日本では、第一製薬と共同開発を行っており、1989年に慢性動脈閉塞症を適応症として承認された後、1996年には脳梗塞急性期に対する使用も認められ、臨床の医師から血栓形成抑制剤としての有用性が高く評価されている。
 なお韓国では、日本と同じ適応症で2000年中頃の販売開始を予定しており、中国でも輸入承認を取るべく臨床検証試験を近く開始する段階にある。