2002年02月04日
東セロ、OPPの新工場を来月中旬に徳島に完成
新たに西日本にも生産拠点が誕生
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東セロ

 OPPフィルム(PP延伸フィルム)を始めとする機能性ポリオレフィンフィルムメーカー大手の東セロはかねて徳島市郊外でOPPの製造工場の建設工事を進めてきたが、2月中旬に完工の見通しとなった。同社では4月から本格稼動に入りたい考え。実際の生産活動は、一昨年11月に全額出資で設立済みの「徳島トーセロフィルム」が担当していくことになる。

 建設中の工場の設備能力は月産2,000トン。これに伴い、一時的に同社のOPPの総設備能力は既存の茨城工場の合計6系列を合わせて同6,100トンとなる。ただし同社では、新工場の稼動が軌道に乗った時点で、茨城工場の1~2号機を止めることにしている。したがって、同フィルムの総設備能力は差し引きで5系列トータル同5,100トンとなる。つまり、実際の生産能力の増加は同1,000トンということになる。

 しかし同社によると、今回の新工場の建設は、能力の拡大よりもむしろ別の面で大きな意味をもつという。一つは、生産効率が低下していた1~2号機を世界最新鋭装置に置き換えることによって、同フィルム全体の生産の合理化が図れることであり、そしてもう一つは、西日本地域に初の生産拠点を持つことによって同地域全体の需要家のニーズにこれまで以上に的確かつ機敏に対応していけるようになることにあるという。
 同社は、過去2年で各種ポリオレフィンフィルムの生産体制の拡充に取り組んできたが、今回の徳島トーセロフィルムの新工場の完成で一区切りつくことになるとしている。