1999年12月24日
アクゾ・ノーベル、蘭・塩ビメーカーのロビンを信越化学に売却で正式合意
信越化学はPVC欧州70万トン、世界255万トン体制に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:シンテック

 アクゾ・ノーベルは現地時間の23日、オランダにおけるシェルケミカルとの塩ビ合弁会社であるロビンの株式を信越化学に売却することで最終的な合意に達した、と発表した。
 買収金額は明らかにされていないが、2000年1月からロビンの従業員約170名を信越化学が引き継ぎ、運営を行うことになる。
 ロビンはアクゾ・ノーベルとシェルケミカルとの折半出資による合弁の塩ビメーカーで、オランダ・ロッテルダムにVCM(塩ビモノマー)年産55万トン、PVC(塩ビ樹脂)年産29万5,000トン設備を持つほか、フィンランドに9万トン系列を有している。
 買収交渉は1998年から3度に渡り行われてきたが、今回交渉が正式に成立したことにより、信越化学はオランダ・シレスの15万トン設備を加えて欧州で70万トン体制となり、日本55万トン、米国・シンテック145万トンと、日・米・欧三極255万トン体制となる。
 さらに、信越化学は米国・ルイジアナ州でもシンテックの第二工場(59万トン)の新設計画も進めており、2001年秋に工事完工を予定しており、完成すれば米国204万トン、全世界で314万トン体制と2位以下を大きく離して世界最大手のPVCメーカとしての地位を確固たるものとすることになる。