2002年06月25日
中国投資は自動車、ITに続いて化学、住宅、観光など
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:なし

 先日、中国大使館の高官から中国の今後の経済発展の見通しについて聞いた。同高官は1978年に中国が経済の改革、開放をきめ2年後の1980年からこれを実行し、ことしまでの22年間に「国民経済が安定的に発展し、目標としていた事業がほぼ実現した。この22年間で国民総生産(GDP)は年率9.5%の伸び率を示して、2001年には1兆ドル(日本の4分の1弱)をこえた。中国経済は1986年以降市場経済に移行、さらにことしのWTO加盟によって国際規則の遵守、知的所有権の尊重、貿易の公平性といったグローバル化への対応策を講じている。当面は自動車、IT、化学、住宅、サービスなどの産業が発展しよう」と大要、以下のように語った。
 
1.まず経済体制の改革だが、国は工業や農業の生産計画に直接手をださなくなった。経済開放では1980年から深せん、厦門、珠海、汕頭、海南島の5地区に経済特区(工業開発区)をつくり、外国企業に開放した。その後は大連、天津、煙台、青島、上海、寧波、南道、広州、福州、温州、湛江、北海、秦皇島、連云港の14区も解放。現在は揚子江デルタ地帯にも及んでいる。

1.これによって国民経済が順調に発展し2001年にはGDPが1兆ドルを超え、国民1人当たりの所得は上海、深せんで4,000ドルまで上がった。対外貿易額も2001年で5,097億ドルと2000年の4,000億ドルを大きく上回った。

 これまではIT(情報)産業の発展が国民経済に寄与している。2001年でみると電話加入(固定)は1億800万人で世界第2位、2億人を超えるのは確実だ。携帯電話は1億5,000万人で世界第1位、インターネットは3,500万人、道路は延べ1,170万キロ、高速道路は1万9,000キロ(世界第2位)に達し、2万9,000キロまで計画されている。外貨準備高はことし3月末で2,170億ドルとなった。GDP、貿易額、外貨準備高とも過去最高を記録している。

1.以上のような発展を支えたのは国民生活レベルの向上を前提にした、国力の増進、低迷脱出をはかる経済改革、発展と安定のバランスの政策。具体的には経済メカニズムの改革、内需拡大と財政の充実、海外企業への投資・市場開放などを実施した。海外からの受け入れは昨年で観光客が3,077万人(日本人は238万人)、投資は390,484件、7,460万ドルに及んでいる。外資の投入額は全投資の20%。輸出額の50%を外資が占めている。

1.市場経済への移行や、WTO加盟によってグローバル化への対応が求められている。国際規則の遵守では経済法規を改善したり、新しく作ったりしている。時代遅れの地方行政区の法規も重点的にかえている。国際所有権の問題もクリアせねばならないし、輸入関税もすでにことし5,300品目について引き下げた。2005年までにもっと下げる。

1.中国の経済はIT,自動車産業を中心に急速に発展する。5〜10年後、自動車は国民1人当たりの保有台数が1%の1,300万台になるだろうし、10%で1億3,000万台だ。中国国内での生産がふえれば、鉄鋼、化学などの産業が必要になる。これにともない運輸、倉庫、販売、メンテナンス、ガソリンスタンド、金融、保険などのサービス産業の立ち上がりが求められる。ITにしても配信のスタンド、金融、メンテナンスの業種が求められる。

1.中国の重点的な経済戦略には交通・インフラ、住宅、教育、高齢者介護、環境、観光などもある。日本からの企業進出は2万社を超えているが、自動車、電子などの拡大に加えて、まだまだ進出の余地があり、相互に協力し合いながら発展することを望みたい。今でも日本からの投資は世界の2番目である。